不動産登記法記述式の勉強
司法書士の勉強を始めて割とすぐの頃、記述式の問題や解答例をチラッと見て、何だか自分でできるようになるなんて思えないなぁ…なんて漠然と思ってしまいました。まず圧倒されるのが資料の量の多さ。不動産の売買契約書や裁判所からの差押えの通知なんて普段見慣れないしどこから手を付けていいのか…登場人物の誰かの住民票とか、解除証書と書かれた紙がさりげなく1枚入ってるとか、何に使うのかよく分からない資料もあったりしますよね。そして商業登記法の方は、取締役とか代表取締役とか監査役とか、こういう肩書きの人たちがやっている実際の仕事と会社法のテキストの解説が微妙に重なり合わなくて、なかなか飲み込めません。会社の機関設計や計算の話になると、正直ちゃんと整理し切れてない感じ^^; まあでも取りあえず、不動産登記法の現状と課題をまとめておきます。
一応毎日動画を見たりテキストを読んだりしている効果があって、どうにか本試験の過去問を見ながら練習できる程度にはなりました。本試験の問題って面白いですよね〜! 宝探し要素とパズル要素と推理小説要素がほどよくミックスされたゲームをやってるみたいな。あー、こんなところにヒントが隠されてたのか、こんなところにトラップが埋まってたのか、とか解答例と解説を読むのってサスペンスの謎解きの部分を見てるような気分になります。試験勉強だということを一瞬忘れてしまいますね(笑)
…などと偉そうなことを言ってますけど、試験の答案としては模範解答と同じものをビシッと書くことはなかなかできません。そもそも何の登記をすればいいのか分からないという状態はさすがに脱していると思うのですけど、添付書類が今一つ曖昧だったり、日付を間違えたり、申請人が誰なのか確認してなかったり、「(付記)」「移転した持分の価格」「(○○(年月日死亡)の相続人)」みたいな書くべきことを書き忘れたり、まあいろいろなものを落っことしてます…。会社が合併を繰り返していて、結局今の抵当権者が誰なのか分からなくなったり、所有権や抵当権の移転を忘れてしまったり。清算型遺贈で相続登記を入れ忘れたり。本番でやらかしたら大減点は確実です^^;
それに、なかなか流れが覚えられないところがあったりするのです。自分の場合、①共有持分が他の共有者のものになる→②もともとの共有持分に設定していた抵当権を新しく取得した持分に及ぼす→③登録免許税1,500円(登録免許税法第13条第2項)、がスムーズに出てこないのですよねぇ…。また、問題文には甲区2番までの登記記録しか書かれていなくて、第1問で甲区3番に登記が入って、第2問でそれを前提にした解答をしなければいけない…というのも、なかなか見抜けるようになれません。その時その時で、自分が何をやっているのか把握できていないからなのでしょうね。ゲーム感覚でやっているのなら「あ~間違えちゃった」で済みますけど、仕事だったら神経すり減りそう。司法書士というものが自分に務まるのか、漠然と不安になります。
それから、ちょこちょこと出題される用益権の登記って、どのくらい勉強しておけばいいんでしょうね? 地上権や賃借権、事業用借地権はここ何年かでガッツリ出題されています。地役権は、区分地上権を設定するにあたって地役権者の承諾が必要という形で出てきてますよね。でも地役権の設定登記が出題されたりするでしょうかねー? あとは配偶者居住権とか? 不動産質権や永小作権は多分ないだろう、とは踏んでいるのですけど(笑)
ところで司法書士試験は“実務家登用試験”と言われたりすることから考えると、記述式の問題は本当に仕事をシミュレーションしているのだろうと思います。だから目と頭が慣れて、この話はコレとコレが必要なんだ、その話はココに気を付ければいいんだ、というのが考えることなく習慣としてできるようになると楽でしょうね。でも現段階の自分はそこまではとてもとても…。一気に5~6問続けて解くと、如実に頭が疲れるのが分かります。添付すべきなのは甲区2番の登記済証と取締役会議事録と…ああもう面倒、みたいな(笑) まあそんなこんなで、初めての模試も近付いてきて何をどう考えても焦りを感じますが、ともかく頑張りましょう!