目指せ!47歳からの司法書士受験!

法律初学者のおっちゃんが合格するまでやりますよー

行政書士登録、するかしないか…

自分は行政書士試験に合格していますが、行政書士としての登録はしていません。だから行政書士と名乗ることはできないし、行政書士としての業務を行うこともできません。ネットで調べてみたところ、行政書士試験に合格した人のうち、すぐに登録しない人は約4割もいるそうです。その理由は、

①登録費用や年会費が比較的高額

②即独するには実務経験に乏しく自信が持てない

③兼業では実務経験の蓄積に時間がかかる

といったところでしょうか。実務的なことに絞って考えると、行政書士はどこかの事務所に就職して何年か修行してから独立というルートがあまり一般的でないと聞いてますので、登録するとしたら即独か兼業かになります。しかし、即独って個人事業主になるということですからねぇ。何の見込みも覚悟もないのに踏み出すことなんてできません。かといって、たとえば会社員と兼業する場合はどうしても会社員としての仕事がメインとなると考えられ、行政書士の業務に割ける時間は極めて限られたものになってしまうでしょう。すると、行政書士として一人前になるには、非常に長い時間が必要ということになりますよね。自分はもう50歳近い年齢で修行にたっぷり時間をかけられるってわけではありませんから、のんびり兼業はあり得ないと思います。

即独しないし兼業もしないとなると、登録自体も今しなくていいか…ということになります。何しろ登録時の初期費用だけで約30万円ほどかかりますし、行政書士会の会費が年7万円ほど必要(東京の場合)となると、試験に合格したから取りあえずとか一応とか無目的に気軽に出せる金額とは言いにくいのです。期限が決まっているわけでもなく、必要になったら登録すれば良いので、今はそのままにしておこうと考える人が多いのも当然かなと思います。

 

ところで、司法書士として働いている人の中には行政書士の資格も持っている(少なくとも試験に合格している)、いわゆるダブルライセンスの人も多いようです。たとえば会社の設立登記は司法書士として、その会社が何らかの許認可を必要とするのなら行政書士として、それぞれの仕事を一人で受任できるわけですね。お客さんから見ても、ワンストップサービスが提供されれば時間と手間が省けてイイことだらけだ!となるはず…ですが、実際のところ一人で司法書士行政書士の両方をやる人は少ないのだそうです。意外ですよね。

しかしその理由は明快で、司法書士行政書士も、それぞれの専門性が高いから。まず司法書士は、不動産登記にしても商業登記にしても前提として細かい法律の知識が求められますよね。また、お客さんの話から必要な登記を割り出して、必要な書類を集めて一字一句間違いのない申請書を作成して…とやっていくのは、余力がありあまってる人でもない限り司法書士の業務に専念しないと不可能でしょう。次に行政書士は、何しろお役所に許認可を出させるための文書を作って提出する仕事なんだから、法律や通達では明確にされない細かい条件というかコツなんかがあるのだろうなと思います。またたくさんの文書を作るなど手数が必要なようですし、安定して仕事を取るには相当な営業努力が求められる(しかも司法書士よりハードらしい)と聞きます。つまり司法書士にしても行政書士にしてもそれぞれの業務に特化したスキルが不可欠であり、どちらも不足なく身に付けるのは能力的にかなり余裕のある人でないと難しいのだろうと思います。

 

仮に能力に余裕があるとしても、たとえば司法書士として仕事をしながら、どうやって行政書士としての活動をするのか、という問題があります。いくら能力に余裕があったって、実際に行政書士の仕事を経験しなければ行政書士としての実力は身に付きません。そして、司法書士として仕事をしている時間は行政書士としての経験は積めません。逆も然りで行政書士として働いている間は司法書士としては何もできないのです。時間は有限なんですから、司法書士なら司法書士だけに集中し、役所の許認可が必要になったらその分野を得意とする行政書士に依頼するのが合理的、ということになります。

 

…と、普通に考えれば上記の結論になるはずですが、個人的な感情論で言えば、せっかく取った資格なんだからちゃんと登録して有効活用したいなと思ったりもします。現状では司法書士の仕事も行政書士の仕事もしたことがないので、現役で仕事をしている人からしたら寝言のようにしか見えないかもしれませんが^^;

ダブルライセンスといえば、司法書士に加えて土地家屋調査士や税理士の資格を持っている人もいるそうです。凄いですよね…。