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法律初学者のおっちゃんが合格するまでやりますよー

一般エリアの病室

CTとレントゲンの結果を見た先生の診断では、自分の体内でコロナウィルスの活動は停止していて、発熱などの症状もないので、もうこの大部屋にいる必要はない、とのことでした。突然この大部屋から出ていくことになって若干驚きながら看護師さんの話を聞いていると、移る先の病室は個室のようです。え、また個室? それってつまり、隔離の度合いが大部屋よりも強くなるの?と思ったら「いえ、その病室は一般エリアにあるんですよ。あとでお家の方に電話して、退院の日を相談します」。おー、マジか! ついに退院が現実化してきました! 長かった入院生活にも終わりが見えてきて、ものすごく嬉しいです! 退院したらアレが食べたいコレも食べたいとか、浮かれた気分になりましたよ(^^)

 ということで、引っ越し?のために荷物をまとめました。今度はベッドごと行くのではなく、自分だけが荷物を持って移動します。差し入れてもらった充電器やら会社法のテキストやら、ペットボトルの水、お風呂用品や歯磨き用品、パンツ型オムツなどなどを袋に入れました。なかなかの荷物の量…まあ一般病棟に来てからでも1週間以上になるのですしね。忘れ物がないかを確認して、荷物を持って部屋を出ます。制限エリアと一般エリアとの境界に一般エリアの看護師さんが迎えに来てくれてました。そこまで見送ってくれた制限エリアの看護師さんに「お世話にやりました!」と言ったら「いえいえ、私は今日の昼間の担当なのですよー。後でまた部屋に行きますから」と言われてしまいました。なんだ、そうなんだ、早とちりでした^^;

 

一般エリアの廊下をしばらく進むと衝立のようなバリケードのようなものが立っていて、その手前に移転先の個室がありました。室内は最初の個室よりちょっと広くて、冷房がよく効いてて気持ち良かったです。また、窓から外を眺められるのもいい感じ。窓を開けることはできないし、景色は向かいの病棟が見えるだけでしたけど。部屋の中にはユニットバスがあり、トイレのためにいちいち室外へ出なくていいし、風呂も(入っていい時間帯なら)好きなときに入れます。やっぱり個室は気楽だなと思っていたら先ほどの制限エリアでお礼を言った看護師さんがやってきました。「ここは一般の人も立ち入りができるところで、私たちもフェイスガードなしでいいんですよ」。おお、言われてみれば…さすがにマスクはしてますが、あの顔をぴったりと覆うフェイスガードがなく、人間らしい感じがします笑 「基本的に自由にしてもらっていいのですけど、部屋の外には出ないで下さい。部屋の入口のところに立っている衝立から先は制限エリアでコロナの患者さんがいますからね」。ああ、まだ制限エリアのすぐそばにいるのだな…ついさっきまで自分もそこにいたけど無事出てこられたんだなぁ…と思うと、生きているのが不思議な気分になってきます。

「それと、さっきお家の方と連絡が取れて、退院はあさって19日になりました。お昼の後くらいの時間に迎えに来てくれるそうですよ」。おー!!やった!!やっとうちに帰れる!! 今日は急展開が続くな! ということは、袋に入れてある荷物はもうあまり広げない方が良さそう。帰るときに着る服や履く靴は退院する日に持ってきてもらって、着替えて外に出ることになりました。あぁ、明後日か~。嬉しいことは嬉しいけど、微妙に名残惜しい気持ちも湧いてくるのは不思議です。多分、目を覚ましてからは直接的に痛いとか苦しいとかいうことがほとんどなく、食事も美味しく、先生も看護師さんも親身に世話してくれたためだと思います。本当に有り難いことですね。

 

看護師さんがナースステーションへ帰ってしまうと、のんびりした午後の時間が流れます。本当に何もすることがなく、適当に音楽を聴きながら本を読んだりネットを見たりしてました。ただ、この部屋に移ってもリハビリの時間があって、理学療法士の先生が来てくれました。「退院の日が決まったんですね。良かったですね。本当は退院の前に階段の練習をやれるといいんですけど、ここはできないからなぁ…」。確かにこの段階では、単に歩くだけならほとんど問題なくできるようになってましたが、階段は何となく不安…。そして昇りは体力さえ回復すれば大丈夫な気がしますが、降りるのは結構怖い気がしました。「必ず手すりにつかまって、片足ずつ昇り降りして下さい。体力が戻って身体が動くようになってくれば、降りる方もだんだん思い出してできるようになりますよ!」と言ってくれたのですが、どうにも一度階段を昇り降りしてみたいなと思うようになりました。

で、リハビリの先生が帰った後も部屋の中を歩いたりして身体を動かしていたのですが、ベッドを見ていてふと思い付いたのです。電動ベッドは高さそのものを上下することができます。それならベッドを一番低くしておいて、床とベッドとを昇り降りすれば、1段だけですが階段と同じ動きができるのではないか? つまり、ゆっくりと踏み台昇降するみたいなイメージですね。こりゃいいことを考えついたと思って早速ベッドを下げ、ベッドに足をかけて上がろうとすると…え、全然上がれない! かけた足に思い切り力を入れ、反対の足で床面を蹴ってようやく上がれる感じ。階段とか踏み台昇降とか言えるレベルじゃありません^^; まあ、一番低くしたといっても結構な高さがあって、現実の階段とはちょっと違っていたのですけど、それでもベッドにひょいっと上がることすらできないとは…間もなく退院だというのに不安になってきますね。気を取り直して、水を飲んでしっかり休みながら1段上がる動きを続けていたら、だんだんとスムーズに上がれるようになってきました。筋力もそうですが慣れの部分も大きいようです。降りる方は体力的には楽ですけど、床に着く足をドシンと落とす感じになるのでやっぱりちょっと怖いです。段差が大きすぎるのですね。まあでもこちらも何度かやっているうちに感覚が掴めてきました。休憩時間を少しずつ短くして、昇り降りが連続でできるようにもなってきて、おお~イイ調子!と思っていたら…ドシンと降ろした足の膝の力が抜けてカクッと曲がり、そのまま転んでしまいました^^; 幸い頭を打つことはなかったのですが、こんなところを看護師さんに見られでもしたら大変! 急いでベッドを元に戻し、あとは大人しくしていたのでした笑 筋肉に余力がないから、限界がくると即座に力が抜けちゃうんでしょうね。無理は禁物、と思いました。

 

入院生活はもうちょっとだけ続くんじゃ。ということでまた次回。