目指せ!47歳からの司法書士受験!

法律初学者のおっちゃんが合格するまでやりますよー

土地家屋調査士と司法書士

不動産の登記記録は、所有権や抵当権などのさまざまな権利について記録をしておく権利部と、不動産の物理的な現況を記録する表題部という2つのパートからできています。司法書士は、権利部の登記申請の代理を行うわけですね。で、表題部の方を手がけているのが土地家屋調査士です。自分にとって、土地家屋調査士の業務で一番印象的なのは測量です。実際にその場所に出向いて、土地の面積を割り出したり、建物の構造を調べたりして、登記記録に記載するための数値を算出するのですよね。何というか、現場作業って仕事として面白そうだなぁと思うのです。もちろん土地家屋調査士さんに言わせれば、暑い寒いはもちろん人には言えない苦労もたくさんあるのでしょうけど^^;

 

それで、土地家屋調査士司法書士の業務について、独立開業を視野に入れた比較をしている方の動画がとても面白いです。

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モテ度ランキングとか年収ランキングはまあネタとして見ておけばいいとして笑、実際開業する場合の違いがいろいろと比較検討されています。

なかでも気になったのが開業費用でしょうか。この動画でも言われている通り、司法書士に必要な設備って、恐らく事務所の机と椅子、PC、ネット接続、電話FAXくらいでしょう。あ、あと書類を預かるための鍵のかかる金庫のような入れ物とか、個人と事務所の銀行口座を分けるとかも必要なのかな。でも多分それくらいだと言われてますよね。だから個人の事業としては開業しやすいというのは、イニシャルコストの面では確かにその通りと言えそうです。それに対して土地家屋調査士は、測量のための機材一式を揃える必要があります。測量機器って見るからに高額そうだし大変そう^^; もちろん自前である必要はなく、開業当初はほとんどリースで揃えるとしても、仕事のためとはいえ高価なものを外に持ち出さなければいけないし、リースの金額の大きさも経営が軌道に乗るまでは強いプレッシャーになりそうです。

仕事の取り方には、似たところと違っているところがあるようです。まず、司法書士は即独してもどうにかやっていける人が多いけど、土地家屋調査士は測量の技術を身に付ける必要があって、既存の事務所で3年ほど修行するのが一般的。まったくの未経験から即独するのはほぼ不可能なのだそうですよ。確かに、測量機器のマニュアルを読んだだけで測量がすぐできるようになるとは思えませんしね。一度開業した後は、既存のお客さんのつてで新しいお客さんを掴んでいく、というのはどちらも似たような感じなのでしょう。それから、ダブルライセンスとして行政書士がオススメされていました。司法書士なら、農地法の許可を必要とする所有権移転登記を一人で完結できますし、土地家屋調査士も建設業や不動産業の更新手続などを同時に請け負えると仕事につながるかも、ということです。これは多分、その人の仕事のスタイルや周辺の状況などによっても違ってくるのでしょうかね。それにしても、独立開業かぁ…どちらの資格も、やっていくのは大変なんでしょうねぇ^^;

 

ところで、土地家屋調査士は表題部の登記の申請を、司法書士は権利部の登記の申請を仕事として代理できるのだと最初に言いました。しかしやることは代理なのであって、資格者でなくても不動産の登記をすべき人・したい人が自分自身でやっても構わないのです。たとえば相続登記を自分でやる!みたいな本やウェブ上の記事はたくさんありますし、それを見ながら自力で申請してきちんと登記できた、という人もいっぱいいるわけです。さすがに、曾祖父や高祖父の世代から相続登記しなくちゃ、みたいな場合は司法書士に依頼するのが無難だと思いますけど、単に相続人が自分一人だけみたいなときはガイド本を読んだりネットを検索したり法務局に質問したりすれば普通にできると思います。

では土地家屋調査士の領分である表題登記はどうなのかというと、こちらも自分でやれる!と謳う本やウェブサイトが見つかります。個人で新たに宅地を造成することはあまりないだろうから、自分の城であるところの家を建てた!という場合に、せっかくだからその表題部も自分で作っちゃおうてことですかね。で、建物の表題登記をするには建物図面・各階平面図というものを添付する必要があるのですけど、これを自作するのが大変そうですね^^; 大学でやった図学とか微妙に苦手だったなぁ…笑 まあ建物の形が四角形の組合せでできているようなら作図は割と簡単かもしれませんが、曲線を取り入れた複雑な形状だったりすると設計事務所にでも作図してもらわないと無理な感じ。でもそういう建物は建築のための工事費やら何やらの費用の合計額は結構高額になるでしょうし、それが払える人は登記を土地家屋調査士に依頼した場合の費用(10万円前後のようです)なんてさほど気にしないだろうから全部お任せにしちゃう気もしますね^^;

 

大きな土地を何人かの相続人で相続して、その土地を現物分割したら、分筆登記という手続きが必要になります。分筆登記は土地家屋調査士さんの仕事。まあ相続に必ず分筆登記が絡むってわけでもないですけど、司法書士との仕事と関連してくることは多いのだろうなと思っています。楽しみですね!