目指せ!47歳からの司法書士受験!

法律初学者のおっちゃんが合格するまでやりますよー

一般エリアを往く

そんなこんなで大部屋で7日間を過ごし、8日目となる6月17日(木)のこと。朝食を食べようとしたら看護師さんに「今日はCTに行きますよ」と言われました。レントゲンはポータブルな機械があって、レントゲン室まで行かなくても機械の方が患者のベッドまで来てくれるのですが、CTはさすがにポータブルなものはないらしく、コロナの患者もCT室まで出向かなければならないのでした。でも、閉じ込められていた病室を出てどこかへ出掛けるなんて、たとえ検査のためといっても楽しみな気分になります。

 

食事が終わって待っていると看護師さんがやってきて「車椅子で行こうと思うんですが、歩いて行くこともできます。どうしますか?」と聞かれたので、歩いて行きますと答えたところ、「結構遠いですよ。ホントに大丈夫ですか?」と念を押されました。歩くかどうか聞いてきたってことは、歩く気があるなら歩かせてあげようと思ったのでしょうけど、いったん確認してくると言ってナースステーションに戻りました。実際、このコロナ患者の大部屋からCT室までは本当に遠いようなのです。かなり歩いて別棟のエレベータに乗って1階に降りて、そこからまたそれなりに長い距離を歩かなければいけないらしい…そんなこと言われちゃ足がうずくぜ!と思ったら、看護師さんが車椅子を押してきました。あらま。「やっぱり車椅子にしましょう。いろいろありますし…」と、ちょっと困ったような顔をしてました。まあその理由はこの後すぐ分かるのですが。

 

車椅子に乗ると、担当の看護師さんの他にもう1人の看護師さんが付き添いで来てくれました。1人が車椅子を押して、もう1人が車椅子の前を歩きます。2人がかりなんて妙に手厚く面倒見てくれるのだなぁ…と思いつつ部屋を出て廊下を進み、一般エリアとコロナの制限エリアとの仕切りを越えて曲がり角を曲がろうとしたら、前を歩いていた看護師さんが「ちょっと待って!」と言って先の状況を伺っているような様子。もう1人の看護師さんが、慌てて車椅子を壁際に寄せて、身を潜めるようにして止めました。じっと待っていると、病院の職員が通り過ぎて行きます。そう、自分はコロナの患者なので、一般エリアの人と可能な限り近づかないようにしなければいけないのです。そして、1人の看護師さんが人のいないタイミングを見て、もう1人の看護師さんが素早く車椅子を押し、人が来たらまた隠れる…というのを繰り返すのでした。だから看護師さんが2人も必要なのですね。そして、自分がモタモタと歩いていたらできないことです。車椅子で正解だと思いました。

どうにかエレベータまでたどり着き、1階に降りる…のですが、これもしばらく待たされます。というのも、先客が乗っているところに一緒に乗るわけにはいかないからです。何本か見送って、やっと人の乗ってないエレベータが来て乗り込むことができました。やれやれ一息つける…と思ったら、看護師さんが2人とも「もう絶対無理だよねー」と半笑いになってます。え?どういうこと?と思う間もなく1階に着きドアが開くと、そこは病院の受付ロビーの真ん前なのでした。病院の職員どころか、一般の人がたくさんいるのです。あー、これは避けることも隠れることもできないし、笑うしかないって感じでした^^;

 

仕方ないのでロビーを進みます。平日の午前中って、病院が一番混雑する時間帯ですよね。診察の受付に行く人や入院の手続きをする人、お見舞いに来た人が入り乱れて、ちょっとザワザワしているというか活気のある雰囲気でした笑 そんな中を、看護師さん2人に付き添われて移動する車椅子の男…まあ病院なので車椅子は珍しくないですが、看護師さんはフェイスシールドをしているので、コロナ(または何らかの感染症)の患者なのだということは、見れば分かると言えば分かるのです。受付ロビーの端にエレベータがあってCT室への入口はロビーを挟んだ反対側にあるので延々と一般の人がいるロビーを移動することになり、周囲の人に気付かれたら面倒だなと思いましたが、幸いこちらを気にする人はいませんでした。逆に車椅子でなく歩きだったら、無事に通り抜けることができたかどうか…。途中で力尽きてぶっ倒れて「あの人コロナだー!」みたいな騒ぎにでもなったらちょっと面倒なことになりますよねぇ。患者を車椅子に乗せてさっと移動してしまおうという判断は当然かと思いました。

 

CTの撮影が終わると、また人のいるロビーを横切って帰ります。行きと違って思い切りが良いというか諦めているというか、人がいてもどんどん進んでいきました。多分、行きの半分以下の時間で大部屋まで戻れたと思います笑 そして驚いたことに、部屋に帰ってきてから1時間もしないうちに結果が出て、「これから個室に移りますよ〜」と言われたのでした。昼食が終わったら準備して移動しますってことで、次回に続く。