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法律初学者のおっちゃんが合格するまでやりますよー

一般病棟へ

6月7日月曜日。朝早く目が覚めて、ラジオからは気分を整える音楽とかいうのが流れていました。しばらくウトウトしていると看護師さんが来て検温や血圧の測定があり、その後少ししてから朝食が運ばれてきました。甘すぎるくらい甘いりんごゼリーまで食べ切って薬の錠剤を3粒飲むと、また今日も暇な一日になるのかな…と思いました。また、といっても実際何日過ごしていたのかよく分からないんですけどね。覚醒してからもしばらくは麻酔が抜けきらなくて何日もぼんやり横になったままでいたような気がしていましたが、実際には1日か、せいぜい2日程度しか経過していないようです。

 

それはともかく、この日担当になった若い看護師さんがとても積極的な方で、「少しずつリハビリも始めましょう。いったん立ち上がって、車椅子に移ることはできますか?」てことで、ベッドの柵に掴まりながら立ち上がってみました。すると膝をパンと叩いて「ちゃんと伸ばしてください」とか言ってきます。お、この人他の看護師さんとは少し違うな、と思いました。でもずっと立っていることはできなくて、少し腰をひねりながら車椅子に座りました。そしたら「まだお若いんですから、スパルタ式にどんどん身体を動かしてリハビリした方がいいと思いますよ。これから先生方と打ち合わせがあるので、一般病棟へ移れるように掛け合ってみます」と言ってくれたのでした。頼もしいですね。スパルタ式はちょっと怖いのですが笑、集中治療室を出て一般病棟に行けるというのは心が躍ります。ホントに治ってきてるんだなって思えますもんね。

 午前中はベッドと車椅子を2〜3度往復して、採血して、髭を剃ったりしたかな…。そろそろお昼って時に看護師さんが「車椅子に座っているのは大丈夫ですか。もし大丈夫そうなら、私が車椅子を押していくので、下の階の食堂まで行って食事して戻ってくるというのはどうですか?」と聞いてきました。この人凄いこと言うな…と思いつつ、それは面白そう、行きます!と答えました。まあ、当然ですがコロナの患者が一般の食堂に行けるはずもなく、車椅子で出かける話はナシになって、普通に部屋の中で昼食ってことになったのですが^^;

 

午後に入ってしばらくすると、看護師さんが部屋にやってきて、嬉しそうに「昇進です! 今日、一般病棟に移ることになりましたよ」と知らせてくれました。昇進というのはちょっと面白いですね笑 いったんベッドに戻って採血したり検温したり血圧を測ったりして、それから自分の私物(といってもシェーバーとかティッシュの箱とかだけですが)を看護師さんがまとめて袋に入れて準備してくれました。で、いよいよ移動というところで「靴はありますか?」と聞かれたのですが…そういえば、救急車に乗せられた時は自宅の自室から運び出され、靴を履いてなかったのです。仕方ないので、ビニールの防水靴みたいなのを借りたのですが、靴がないと後々ちょっと困ることになるのですよ。

 

それはさておき、車椅子に乗って、看護師さんに押してもらって集中治療室を出ます。いやー、長いこと閉じ込められていた狭い部屋から解放されて、嬉しかったですねー。実はここから退院までも長いのですが、この時はそんなこと想像もしませんでした笑 さらに、いざ部屋を出て見渡してみても、あれほど憧れていた回転寿司がありません…。当たり前といえば当たり前の話なんですけど、ちょっとガッカリ。まあ、妄想と現実の区別が付かなくなってしまっているのですね^^; 

「部屋の外はこんな風になってたんですよ~。隣の部屋(自分がいたのとは別の集中治療室)はこんな感じで」と看護師さんが言いながら車椅子を動かし始めました。一般病棟は集中治療室とは別の階にあるので事務スペースの奥のエレベータに乗るのかと思ったらそうではなく、違う方向に進みます。すぐ先にガラスの自動ドアがあり(パスコードを入力しないと外からは開かないようです)、そこを出ると一般のエリアになっているのでした。ひんやりした空気が心地良く、本当に集中治療室を出られたのだなぁという実感が湧いてきました。あの部屋にいると心の奥で常に、もしかして自分は死ぬのだろうか?と思わされますからねぇ。しかし、死ぬのだろうかと思いつつも遺言のことなどまったく頭に浮かばなかったのは、まだまだ修行が足りないですね笑

 

廊下を進んで何度か角を曲がり、エレベータの前までやってきました。後から分かったのですが、この建物は一般の人用と医療関係者用のエレベータが分かれており、この時のエレベータは関係者用の方みたいでした(エレベータホールに入るのにパスコードが必要)。自分のように看護師に付き添われた患者のほか、医師看護師や職員も利用します。自分はコロナの治療中なので他の人と一緒に乗ることはできず、何度かやりすごした後に誰も乗っていないエレベータが来て、一般病棟のある階に移動することができました。コロナ患者に付き添う看護師さんはフェイスシールドをしているので、すれ違う職員がこちらを見て一瞬あっ…みたいな顔をされたりします^^; そんなこんなで一般病棟の病室へ向かったのでした。

 

この日はいろんなことがあって、どうしても話が長くなってしまいますね。ということで次回へ続く。