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司法書士のお仕事(4)

この前の火曜日、LEC渋谷本校で行われた司法書士実務家講演会『ニューノーマル時代に求められる司法書士コンサルティング力〜相続・生前対策のプロフェッショナルとしてあるべき姿~』に行ってきました。最初、メールで申し込み(サイト内の申し込みフォームではなく、ホントにメールを送るのです)というのに驚き、次になかなか返信が来なくてメールが届いてないのか不安になりましたが、ある日ちゃんと受付メールが来て参加できました。やれやれ^^;

 

講演をされた司法書士法人鴨宮パートナーズの渡慶次道人先生はまだ30代と若く、見た感じオシャレで話しやすそうな方です。濃いグレーのスーツに渋いピンク色のネクタイは、地味なイメージのある司法書士としてはちょっと意外性があって印象に残りやすいと思いました。なぜこんなことを書くかというと、講演の中で見た目の重要性についてのお話があったからなのです。見た目の第一印象で「ダサい!」と思われてしまったら次の仕事にはつながらないだろう、という考えがあるそうで、確かにヨレヨレな感じの人よりはシュッとした人に依頼したいと思うかもしれませんよね。

 

講演の本題としては、司法書士の仕事をする上で大切なことが3つあって、それは①コミュニケーション能力、②情報収集能力、③人間的な魅力、であるとのことでした。

コミュ力は、お客さんの要望を聞き出したり提案したりするのはもちろん、事務所内での仕事の覚え方や他士業との連携まで含めた総合的な仕事の能力という風に受け止めました。市役所や区役所でやっている無料の法律相談とか、法務局の登記相談とかの相談員を司法書士としてやることがあるそうなのですが、それが実は司法書士の仕事の中で最高に難しいとおっしゃっていたのが印象的。相手がどんな話をするか分からないし、法的に司法書士ができないことはできないと言わなければいけないし、それでいて30分無料の相談だけで終わらせるのではなく何らかの仕事につなげるように話を持っていくのは、確かに相当なコミュ力を求められそうです。

②情報収集能力は、スマホでだいたい何でも調べられる時代ですけど、実は間違った情報も含まれているから、多くの情報の中から正しいものを選び出すことが大事だ、ということです。そこで司法書士の仕事ってどんな感じなんだろうと検索してみると、司法書士の年収は1000万円超なのか300万円前後なのかとか、将来AIに取って代わられるのかどうかとか、いろんな人たちがいろんなことを言っているのが見付かります。自分の仕事や人生を決める上で、それらをどのくらい参考にするか、取捨選択するかは、その時点で何が正しい(よりベター)かが分からないから難しいですね。普段からいろんなことに興味を持って、物事を客観的に見られるように意識していくのがいいのかなと思いました。

③人間的な魅力は、つまり信頼されることなんでしょうけど…正面切ってあなたは魅力ありますか?と聞かれたら返答に窮してしまいます。渡慶次先生はあるとき相続人が39人(だったかな?所有者の相続登記をせずに何十年も経ってしまったのです)もいる土地の売却の話が持ち込まれて、相続人の間に入って交渉することはできないけど、とにかく全員に話を聞いて回ったそうです。39人もいるといろんな人が人がいて、何年も前の家庭内の出来事のわだかまりが残っていたりして、普通に考えたら諦めてしまうかもしれませんね(実際、この話を持ってきた不動産会社は途中で手を引いてしまったそうです…)。でも一人一人の話を丁寧に聞いて、思っていることを吐き出してもらっているうちに、何とかしようという合意ができてきたそうですよ。最終的には法定相続分で登記して売却もしてお金を分けたのですが、そこまでいくのに要した時間は何と2年! 確かに、それだけ時間をかけて話を聞いてくれたら、この司法書士がこれだけやってくれてるんだから…みたいな気持ちになるかもしれませんね。2年かけて話をまとめることができたのは、やはり渡慶次先生の人間的な魅力に負うところが大きいのでしょう。また、交渉は非弁行為だからできないとしても、そうでない司法書士ならではの仕事の進め方というものがあるんだなぁと思いました。

 

それにしても…8月の司法書士事務所説明会でも、この講演会でも、コミュ力の必要性が強調されていて、この年でコミュ障の自分としてはちょっと気持ちが重くなります笑 たとえば具体的な営業のやり方として、不動産の取引に絡むことができたら、その仲介をした不動産業者にこの前はありがとうございました〜と顔を出してみると、飛び込みでいくより格段に話がしやすいそうですし、担当の人が転勤したらその転勤先にも顔を出して仕事をやらせてもらうとかしてネットワークを広げていくことが大事になってきます。いくらAIとかIT技術が進んだとしても、本当に仕事を取ってくるには人と人との付き合いが大切なんですね。う〜ん、自分にはなかなか苦手な分野^^; といって、お客さんに言われた通りに黙々と登記申請書を作っていればいいなんて仕事は既にAIで自動化されつつありますし、逆にAI化されない部分は人と人との付き合いのところなんだから、そこをやっていかなければ生き残れないでしょう。コミュ障には厳しい時代ですね…笑